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中秋の名月

 

「中秋の名月」とは、旧暦8月15日の「月」のことです。しかし、中秋の名月(十五夜)が必ず満月というわけではなく、なんと8年ぶりのことだとか。その原因は、月の公転周期が29.5日と半端なこと、公転軌道が楕円形で、新月(朔)から満月(望)までにかかる日数が13.9日から15.6日と大きく変化するからです。

 まあ、満月か、満月に近いことは確かなので、気にするのは止めましょう。

 私は、7年前に網膜剥離の回復(網膜の張り直し)手術を受けているので、右目だけで見ると満月が楕円形に見えます。一時は視力を完全に失いましたから、見えるだけ十分ですし、生活に何ら支障はありません。

 数か月後、左目も同じ手術をしていますが、右目の教訓があったので、措置が早く、満月は丸く見えます。

 満月は38万キロも離れているので、もっと近いもの。例えば壁掛け時計や扇風機で試すと、面白いことが起こります。目をつぶって、しばらくして目を開くと、対象物が歪んで見えます。しかし、次の瞬間、丸く修正されます。初めは、右目と左目の情報が違っていると、正解(丸)に近い左目の情報を選択するのだろうと思っていたら、そうではありませんでした。

 片目(右目)だけでやってみても、歪んでから丸くなるのです。

 実は、これは丸い物だったはずだと、「脳」が丸く直して見せてくれているのです。丸いものだけではなく、室内の建具のような直線も、一瞬、歪んでから直線に修正されます。面白いので、以前はよく遊んでいました(笑)。

 これが、私のような目に障害のある者だけの現象かと言うと、そうではありません。

「カニッツァの三角形」などは有名ですね。目ではなく、この「脳」の錯覚を利用したアートも人気です。

 もしかすると、満月が丸いのは錯覚で、本当は四角だったりして(笑)。

「脳」の話が続いて、すみません。