大型で非常に強い台風16号(ミンドゥル)が日本の南の海上を北に進んでいます。ミンドゥルは朝鮮語で「たんぽぽ」を意味するそうですが、台風とはそんな可愛いものではありません。
海水温が上昇すると水蒸気が発生します。すると海水面の気圧が低くなって周りの空気を呼び込み上昇気流ができ雲をつくります。この雲ができる(気体が液体にかわる)ときに潜熱が発生し周りの空気を温めます。暖かい空気は軽いので気圧を低下させ低気圧になり、地球の自転の影響で渦をつくります。これが繰り返されて台風になるのです。このように、台風は水蒸気(潜熱)をエネルギーにして大きく成長します。
どうやら台風の大型化は地球温暖化が関係しているらしい。
そういうわけで、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)も、地球温暖化が進むと大型の熱帯性低気圧(台風やハリケーン)が増加する可能性が高いと警鐘を鳴らしているのです。
気象庁も2013年、警報の上に特別警報を作りました。大雨特別警報は、数十年に一度の大雨が予想される場合に発令されます。台風による特別警報は伊勢湾台風級。具体的には中心気圧930ヘクトパスカル以下、または最大風速毎秒60メートル以上の低気圧です。台風16号(たんぽぽ)は、30日午前零時現在、中心気圧935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は毎秒50メートルです。
本土に上陸する恐れは少ない(予報)などと安心情報を流していますが、進路にあたる島しょにお住いの方には失礼な話です。大雨や河川の氾濫、暴風、高波や土砂災害などに、くれぐれもご注意ください。