デンマークの生んだ童話作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセン(1805~1875年)の名作「人魚姫」の結末は、王子様と結婚できず、自分の命か王子様の命か、どちらか一方を選ばなければならなかった人魚姫が、海の泡になって消えてしまうというものでした。
悲しい結末に涙した子ども時代を思い出します。
ここまで読んで、「ウソー、ヤダー、二人は結婚するのに~」と思われた方、あなたは若い!?
人魚姫と王子様が結婚するという結末は、アンデルセンの「人魚姫」を元に作られたディズニー映画「リトル・マーメイド」(1989年)の結末なのです。没後70年以上が経過し著作権が消滅したとはいえ、急展開、真逆です。
もちろん、原作を読めば違いが分かるのですが、長らく続く「活字離れ」で、原作を読む子どもも少数派。
そういうわけで、1980年代を境に、つまり40歳以下の方に「結婚する」派が増えます。
グリム童話が民話を元に作られたことは知られていますが、アンデルセンの童話は創作童話です。書いて書いても売れなかった不遇の時代。貧しい生活の中で絞り出すようにして書かれた作品だということを知ると、人魚姫を海の泡にしてしまったアンデルセンの気持ちに、少し近づけるかもしれません。
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