選挙権、つまり議員や首長(知事、市町村長のこと)を選ぶ(投票する)権利は、選挙ごとに違います。
■衆議院議員・参議院議員
満18歳以上の日本国民
■A県知事・A県議会議員(A県は、お住いの都道府県に読み替えてください)
満18歳以上の日本国民、かつ、引き続き3カ月以上A県内の同一市町村の区域内に住所がある人
※上記の人が、その後住所を移した場合はA県内であること。2016年の公職選挙法改正前はA県内であっても2回以上、住所を移すと選挙権を行使することができませんでした。(なぜ?どうして?)
■B市長・B市議会議員(B市は、お住まいの市町村に読み替えてください)
満18歳以上の日本国民、かつ、引き続き3カ月以上B市に住所がある人
※国政選挙以外には、引き続き3カ月以上という「住所要件」があります。(なぜ?どうして?)
特定の候補者を当選させるために引っ越すことを防ぐためです。ですから、単に住民登録(住民票の異動)をしただけではだめで、居住実態がなくては投票できません。(そりゃ、そうですよね)
①住民票を下宿先に移していないと、学生が下宿先でも親元でも投票できない問題
住民票の置いてある親元には居住実態がないため投票できず、居住実態のある下宿先には住民票がないので投票できません。自治体によっては住民票の置いてある親元での投票を容認しているところもあります。
(いいじゃない、投票させてあげれば・・と思いますが・・)
②住所要件を満たさない立候補者や当選する議員の問題
A県の議員になるには満25歳以上の国民、かつA県議員の選挙権を有すること、B市の議員になるには満25歳以上の日本国民、かつB市議員の選挙権を有することと、公職選挙法に定められています。議論を起こすため、住所要件を満たしていないのに立候補する人がいます。中には当選する人もいて、当選無効の裁判が各地で起きています。
(いいじゃない、というわけにはいかないんでしょうね。①と矛盾しますが、ことは議員の当落にかかわります)
③受刑者に選挙権、被選挙権が認められていない問題
目立たない問題ですが、禁固以上の刑に処せられその執行が終わるまでの者は選挙権、被選挙権を行使できません。これは、成年者による普通選挙を定めた憲法に違反するのではないか、という問題です。
(犯罪を犯したのだから仕方ない・・とも思いますが・・)
憲法改正のための国民投票では、年齢以外に欠格条項はなく、受刑者も投票できます。(なぜ?どうして?)