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最高裁判所裁判官国民審査で罷免された裁判官はゼロ

 最高裁判所裁判官国民審査とは、やめさせたい(罷免したい)裁判官に「×」を書く「あれ」です。

 既に任命されている裁判官が、その職責にふさわしい人かどうか、国民が審査し解職する制度で、任命された後、初めて行われる衆議院議員総選挙の投票日に審査を受け、その後も10年を経過する毎に更に審査を受けます。

 今回の国民審査では11人の裁判官が対象になりましたが、「×」の割合は、7.85~5.96%で、全員「信任」されました。罷免の手続きは次のとおりです。

1 裁判官ごとに、辞めさせたい意思があれば「×」を記載し、そうでなければ何も記載せずに投票します。

2 「×」以外の事項を記載した投票は無効です。

3 「×」が記載された票が、何も記載されていない票の票数を超えた場合、その裁判官は罷免されます。

 これまで、最高に「×」を付けられた裁判官でも「×」の率は15%ほどで、1947年にこの制度ができて以来、罷免された裁判官は一人もいません。罷免に値するような悪徳裁判官は、過去から今まで一人もいなかった?

 しかし、これが引き続き裁判官としてやっていただきたいと思う人に「〇」を付ける方式だったら~

 さらに、最高裁判所裁判官国民審査法第32条にこんな規定があります。

4 投票総数が選挙人名簿登録者数の100分の1に達しないときは、罷免されない。(要約)

 法律を作る人って、とても用心深い人なんでしょうね。