11月の国内企業物価指数が前年同月比9.0%上昇し、1980年12月以来およそ41年ぶりの上げ幅だったと日本銀行が発表しました。「企業物価指数」って何者?という方へ。企業間で売買される物品の価格変動を示す指標、昔の「卸売物価指数」のことです。2003年に名称変更されていたんですね。これは卸や仲卸を通さず、直接取引することが増えた、商慣習の変化によるものです。
国内企業物価指数の上昇が原油価格の上昇と円安の影響であることは容易に想像がつきますが、私たちの生活に係る「消費者物価指数」は、前年同月比でわずか0.1%の上昇に止まっています。
どうしてなんでしょう?
その理由に、企業の価格転嫁が進んでいないことが挙げられます。
日本では1皿100円の回転寿司ですが、アメリカでは1皿3$だそうです。つまり3倍以上する高級寿司。
ビックマックも2倍だとか~この日米の差は人件費にあるようですが、そうだとすると日本の賃金って?~
日本の消費者物価指数は20年でわずか2.6%しか上昇していませんが、アメリカでは54%も上昇しています。中国やヨーロッパも同じです。日本だけ、値上げなし→儲けなし→賃上げなし→物価上がらず。結果的に、低賃金で働く労働者が増えているという構図が見えてきます。
しかし、それも限界にきているようです。
牛丼の値上げは、このブログでも紹介しました。問題は、10%前後という値上げ幅です。
ふたつの物価指数を埋めるような、値上げラッシュが雪崩のようにやってくるような予感がします。
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