待機期間の短縮には、新型コロナの再拡大で濃厚接触による待機で働けない人が増えれば、社会機能が麻痺してしまう恐れがあるという、背に腹は代えられない理由があります。さらに、命や暮らしを守る「エッセンシャルワーカー」は、検査で陰性を確認できれば、さらに6日間に短縮できます。
現在でも、医療従事者は毎日、検査を受けて陰性なら働くことができます。これに比べ「エッセンシャルワーカー」は、精度の低い検査でも2回続けて陰性なら働くことができるなど、縛りがゆるく、介護の現場などで感染を広げてしまう懸念も指摘されていますが、厚労大臣は「確率的に極めてまれ」と答えています。
「リスク=発生した時の影響度×発生する確率」ですから、「発生する確率」が低く、リスクは小さいと判断されたようです。しかし、オミクロン株の感染力が従来株より何十倍も強いという、「発生した時の影響度」は考慮されたのでしょうか?「重症化し難い」ので影響度は低いという評価も、高齢者の多い介護の現場では適用できません。
また、オミクロン株か従来株かを判定するゲノム解析は、今後(手が回らくなるので)省略されます。
待機期間が短縮されたことで、潜伏期間の長い従来株が(ずるずると)生き残るということはないのでしょうか?
(コロナウイルスは生物ではありません。念のため)
リスクの大きさを知り、正しく恐れたいのは、私だけではないはずです。