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まん延防止等重点措置の延長・解除と水際作戦の緩和

 新型コロナ対策における「まん延防止等重点措置」について、20日に期限を迎える21道府県のうち、山形、島根、山口、大分、沖縄の5県で解除となる一方、北海道や大阪、福岡など16道府県は3月6日まで期限が延長されます。また、27日で期限の切れる和歌山県についても延長され、31都道府県の全ての期限が3月6日に揃います。

 現在の感染状況について日本医師会は、「増加傾向から転じてピークを越えた可能性はあるものの高止まり、横ばいで、当面このような状態が続くと考えられる」と述べました。

 また、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長は「すぐにピークアウトしないし、何カ月ということもないと思う。数週間で重症者もピークアウトする可能性がある」と述べたうえで、「なるべく早く(感染曲線を)垂直にするための懸命な努力を国、自治体、国民が協力してやるべき時期だ」と強調しています。

 そんな中、政府は帰国者や入国者に求めている7日間の待機を3日間に短縮、入国者の上限数も現在の1日3500人から5000人に引き上げるなど、水際作戦の緩和を決めました。

 少なくとも3月6日までは31都道府県に「まん延防止等重点措置」が適用され、国民に自粛を強いているわけですから、重点措置の期限が切れる前に水際作戦を緩和する意図がわかりません。

 水際作戦に意味がないなら、自粛の意味もないはずです。

■追記■期限の延長について、分科会で2名の委員が「オミクロン株の病状は措置の条件に当たらない」と反対し多数決になったことが判明。この2名は「感染症の専門家」ではないそうです。分科会は19名の構成で、うち14名は医療関係者ですが、感染症の専門家かどうかは私には分かりません。あとは、経済学者3名、弁護士2名です。