■追記■国連の安全保障理事会が日本時間26日午前、「ロシアによるウクライナ侵攻を非難し即時撤退を求める決議案」が採決に付されました、ロシアが拒否権を行使し否決されました。理事国15カ国中、中国、インド、アラブ首長国連邦(UAE)は棄権しています。
国際紛争を話し合いで解決する目的で作られた安全保障理事会が開催されました。しかし、安全保障理事会に実効性を担保させるために作られた制度「拒否権」が安全保障理事会の機能を骨抜きにしているのも事実です。
この「拒否権」は、5大国一致の原則と呼ばれ、安全保障理事会に付託された国際紛争の解決については、5大国(中国、フランス、ロシア、英国、米国)のうち、1カ国でも反対すれば、どのような決議も可決されることはありません。民主主義=多数決と信じていた小学生の私には理解不能でした。
第二次世界大戦後、再び大戦を起こさぬよう作られたのが国際連合であり、安全保障理事会ですが、「拒否権」は大国、とくにロシア(当時のソビエト連邦)を国際連合に引き込むために必要な妥協の産物でした。大国ロシアが加入しない、加入しても思い通りにならなかったら脱退する。もし、そんな不安定な国際連合だったら、誰も加入しようと思わないでしょう。
世界大戦の抑止>大国の論理>民主主義と理解しました(大人になりました)。
ウクライナとロシア。停戦交渉が進められる一方で、常任理事国(5大国)の一角であるロシアが直接かかわる紛争を安全保障理事会がどう裁くのか、民主主義とは何か、世界中の人が当事者として考える時間が必要です。